ずっとツイッターで話題になってて、何度も再燃してるみたいなので書き残しておきます。
まず、LGBTQ+にペドフィリアを含める事に関してはアメリカの権利団体が明確に否定しています。(後述)
私個人としても相手の同意を取ることができないペドフェリア・ズーフィリア・ネクロフィリアは性的指向に含まれないと考えます。
個人的には好きではないですが性的趣向として(犯罪にならない限り)権利を主張・議論することは否定しません。(ここではそれを論じません)ただし、性的指向/LGBTQ+に含めるかどうかという議論はするまでもなく否定される話だと思います。
同意を取ることができない、実際に行動に移すことのできない行為だからです。その時点でLGBTQ+の性的指向とは全く異なります。
それからLGBTPZNは反LGBTの人たちがLGBTを揶揄するために発案されたものです。そのアンチの人たちが発案した考えにいいねと乗る事自体も疑問に思います。
「LGBT ペドフィリア」で調べると議論すべき、考えるべきのような肯定ととれる日本語の記事ばかりがトップに出て来てうんざります。「LGBT Pedophilia」で検索すると英語圏ではそれを否定する記事が真っ先に出て来ます。それが現実です。
例えば、ロイターズの Fact check: The LGBTQ community is not adding “P” to their acronym
ちょうど1年ほど前、LGBTQにペドフィリアのPを加えることを受け入れたというフェイクニュースが出回ったようですが、調査の結果「False(間違い)」の判定が出ています。
そしてLGBTQコミュニティの受容を目指す団体であるGLAADへの取材で
“このチラシは数年前にソーシャルメディアに登場したもので、LGBTQ団体のものではありません。どのLGBTQ団体も小児性愛を容認したり、小児性愛者を支援するために頭文字に “P “をつけることを提唱したりしていません。LGBTQの人々を小児性愛者と比較したり、LGBTQであることを小児性愛者と比較したりする、ホモフォビックでトランスフォビックな戦術が長年続いています。 LGBTQコミュニティは小児性愛者(ペドフィリア)を受け入れておらず、LGBTPはLGBTQコミュニティが使用したり支持したりする頭字語ではないことを明確にしなければならないことが心苦しいです。”
とあります。
こちらにもう少し詳しい同様の記事があります。Fact check: LGBTQ community rejects false association with pedophiles
また、2016年にも同様のフェイクニュースが出回り否定されています。Is ‘LGBT’ Adding a ‘P’ for Pedosexuals?
当時のコラ画像が作られたことで被害を被った団体のステートメントページ
英語圏で調べると、長年ペドフィリアがゲイと結び付けらる「ステレオタイプ」としてきた差別が行われ、排除する言説として利用されてきた歴史があります。一緒のカテゴリーに入れてしまうことは差別のために流布された言説を認めてしまう事になるのです。
こちらに詳細、研究としての実際は両者に結び付き(幼児虐待してるのはゲイが多いなど)はないという事実があります。Facts About Homosexuality and Child Molestation
よって、そもそもLGBTQ+がペドフィリアを加えるべきかという議論自体が言語道断で不必要であるというのが私の考えです。人を傷つけないなら考えは自由だという考えは誤りではないと思いますが、LGBTQ+に含めるか否かという議論とは別問題だと考えます。
長年を掛けて地位を築いてきたLGBTQ+コミュニティ、属する人たちはなかなか一枚岩とはいかないものの連帯しようという気持ちの元この言葉(LGBTQ+)の元に集まっているはずです。GLAADのコメントに心苦しいという言葉があるように、それを問われること自体苦痛なのです。PZNも差別されている、もしくは含まれてるんでしょ?と言っている人たちがいたとしたら勉強不足としか思えません。
それらの人たちも差別されてるという主張や考えはあると思います。しかしLGBTQ+の中に含めるべきという話はあまりにも明後日の方向で見当違いだと思います。